2018年4月 - 2021年3月
エキソソーム型トロンボモジュリンによる敗血症治療
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
敗血症の有望な治療薬候補であるトロンボモジュリンの潜在的治療効果を増強する「エキソソーム型トロンボモジュリン」の開発を目的とする本研究において、基礎的データを得るため、①HL-60細胞をPMAで刺激することでマクロファージへの分化を誘導し、上清から細胞外小胞エキソソームを分離した。さらにこの細胞外小胞にはTMが発現していることを確認した。
一方、培養細胞だけではなく、患者検体を用いて②敗血症患者および敗血症以外の重症患者の血症から細胞外小胞を分離した。重症患者の細胞外小胞表面にはインテグリンとPD-1リガンドが発現することを確認した。 特に、ICUに入室した敗血症患者の血漿から細胞外小胞を遠心分離により抽出し、細胞外小胞上の白血球特異的なβ2インテグリンの発現量が敗血症患者の重症度(低血圧や腎機能障害)と相関することを証明した。(E. Kawamoto, SHOCK 2018)
さらに、SIRS状態の患者(外傷、熱傷、中毒など)の細胞外小胞のPD-1リガンド(PD-L2)の発現量が患者のリンパ球数と逆相関することも示し、SIRS患者における免疫麻痺の可能性について言及した。
また、細胞外小胞中のインテグリンをCRISPR/CAS9 systemでノックアウトすることでエキソソームのインテグリンの機能解析を行うことに成功した。(論文投稿中)
一方、培養細胞だけではなく、患者検体を用いて②敗血症患者および敗血症以外の重症患者の血症から細胞外小胞を分離した。重症患者の細胞外小胞表面にはインテグリンとPD-1リガンドが発現することを確認した。 特に、ICUに入室した敗血症患者の血漿から細胞外小胞を遠心分離により抽出し、細胞外小胞上の白血球特異的なβ2インテグリンの発現量が敗血症患者の重症度(低血圧や腎機能障害)と相関することを証明した。(E. Kawamoto, SHOCK 2018)
さらに、SIRS状態の患者(外傷、熱傷、中毒など)の細胞外小胞のPD-1リガンド(PD-L2)の発現量が患者のリンパ球数と逆相関することも示し、SIRS患者における免疫麻痺の可能性について言及した。
また、細胞外小胞中のインテグリンをCRISPR/CAS9 systemでノックアウトすることでエキソソームのインテグリンの機能解析を行うことに成功した。(論文投稿中)
- ID情報
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- 課題番号 : 18K08917
- 体系的課題番号 : JP18K08917