2007年
種子型オレオシン欠損によるオイルボディ巨大化と発芽への影響
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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- 巻
- 2007
- 号
- 0
- 開始ページ
- 29
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14841/jspp.2007.0.029.0
- 出版者・発行元
- 日本植物生理学会
シロイヌナズナの種子のオイルボディは発芽時の栄養源である貯蔵脂質を蓄えている.オイルボディの膜にはオレオシンという構造タンパク質が存在し,オイルボディの形成や機能に重要な役割を果たしていると考えられている.オレオシンの機能を解析するため,4種類の種子型オレオシン(AtOleS1~4)のT-DNA挿入変異体を確立した(1).電子顕微鏡観察の結果,それぞれのオレオシン欠損変異体ではオイルボディが野生型よりも巨大化していることが判明した.種子中のオレオシンの含量はAtOleS3とAtOleS4が高いが,これらの欠損変異体のオイルボディの巨大化は特に顕著であった. いずれの変異体も,種子の外見は野生型と変わらず,正常に発芽・成長した.しかし,それぞれの変異体の乾燥種子は凍結処理により発芽が顕著に遅延することがわかった.凍結処理後の種子のオイルボディはさらに巨大化していた.それぞれのオレオシンの二重欠損変異体を作製したところ,種子中の含量の多いオレオシン(OleS3とOleS4)の二重欠損変異体は,通常の生育条件でも,発芽率が低下することがわかった.以上の結果から,オレオシン欠損によるオイルボディの巨大化が,正常な発芽を阻害していることが示唆された.(1) 島田ら,第47回植物生理学会年会要旨,p. 174.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14841/jspp.2007.0.029.0
- J-Global ID : 200902214476875163
- CiNii Articles ID : 130006990339