2003年
日本植物生理学会論文賞シロイヌナズナの表皮細胞に局在する小胞体由来の新規構造体ER body
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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- 巻
- 2003
- 号
- 0
- 開始ページ
- A3
- 終了ページ
- A3
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14841/jspp.2003.0.A3.0
- 出版者・発行元
- 日本植物生理学会
高等植物の分化の特徴は細胞の柔軟性にあり,これを支えているのがオルガネラの変換能力である.私達は細胞内最大の表面積を持つ小胞体から派生する新規のコンパートメント(約0.5 x 5m)を見いだし,ER bodyと命名したER bodyは小胞体局在型のGFP (GFP-HDEL)を発現するシロイヌナズナで容易に観察することができる.ER bodyは,シロイヌナズナの幼植物体の全身の表皮細胞に存在しており,内部にストレス誘導型のプロテアーゼを蓄積していた.成長した植物体と異なり,幼植物にとっては外界からのストレスが個体の生死に関わる.このような幼植物の表皮にプロテアーゼを蓄積し,傷害やストレスに予め備えていると考えられる.一方,成長した植物体のロゼット葉にはER bodiesは見られないが,傷害(虫害)やジャスモン酸メチルで処理により大量に誘導されることが分かった.このER bodyの誘導は,外界からの刺激に対する細胞内膜系の応答系としてとらえることができる.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14841/jspp.2003.0.A3.0
- J-Global ID : 200902158893064782
- CiNii Articles ID : 130006988917