高速摩擦試験と鉱物・化学分析に基づく断層活動性の評価指標の探索
平成30年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会
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- 開催年月日
- 2018年11月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 瑞浪
- 国・地域
- 日本
断層の活動性評価の鍵となり得る鉱物・化学組成の変化や変形組織などの特徴を的確に捉えることを目的として、断層ガウジを模擬するように鉱物組成を調整した人工試料に対し回転式高速剪断摩擦試験機を用いた高速摩擦試験を行い、試験後の試料に対して組織観察や電子プローブマイクロアナライザによる面分析を実施した。その結果、一部の試料のガウジ中に、黒雲母が石英粒子を取り囲むclay-clast aggregate(CCA)とみられる組織が生じていることが明らかになった。黒雲母によるCCA形成の報告はこれまでになく、このCCAの産状や化学組成に着目することにより、地震性の断層すべりを特徴づけるような物理的・化学的変化を見出すことができる可能性がある。