共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

ALICE 実験 ジェットと前方光子で探る高温クォーク物質生成の起源

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
17H01122
体系的課題番号
JP17H01122
配分額
(総額)
43,680,000円
(直接経費)
33,600,000円
(間接経費)
10,080,000円

陽子-陽子衝突 5.02 TeV における荷電ジェット測定に関して、論文を投稿し、Phys. Rev. D 誌に出版された。鉛・鉛衝突データに対する重要な基礎データを与えるとともに、摂動QCD計算との比較により、ジェット生成に対する理論的制限を与える。また、鉛-鉛衝突における荷電ジェット測定では、横運動量分布の測定に加えて、ジェットの反応平面に対する方位角異方性 v2 を測定し、両結果を投稿論文として準備中である。重クォークを含むジェットの測定を行い、暫定結果を公表した。また陽子・陽子、陽子・鉛、鉛・鉛の衝突系における重クォーク起源の電子測定を行い、鉛・鉛原子核衝突で大きな抑制効果が観測、これらの結果を2本の投稿論文として出版した。中條はALICEのジェット物理部会のコンビナー(代表)として活動し、定例部会招集、解析取りまとめ、結果の承認、論文作成、講演者選定などを行った。
<BR>
超前方光子検出器 (FoCal) の開発においては、2018年のビーム実験の解析を進め、エネルギー分解能 3.6% と所定の性能を有していることが分かった。11月、FoCal の実験提案書 (LoI) の策定と公開を行った。新たなコラボレーシ形成を進め、グルノーブル LPSC 研究所(仏)、理研と共同研究実施に合意した。また KEKシリコン検出器・プラットフォームにおいて、FoCal R&D 実施について合意した。1月、ALICE 実験における FoCal プロジェクトの審査会を行なった。中條はFoCal-E Pad 検出器の発表を行った。その後、FoCal プロジェクトは、承認プロセスに入り、ALICE 、LHCC 委員会にて審査され、承認された。初期FoCal 試作機に関する論文を作成、アーカイブに投稿した。高強度レーザーシステムの構築、SkiROC 読出しの性能評価(九州大との共同研究)を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H01122
ID情報
  • 課題番号 : 17H01122
  • 体系的課題番号 : JP17H01122

この研究課題の成果一覧

論文

  30

講演・口頭発表等

  1
  • 下村 真弥
    高エネルギー重イオン衝突とクォーク・グルーオン・プラズマ 〜50年の歩みと将来展望〜 2023年12月9日  招待有り