2020年10月 - 2024年3月
超大型太陽望遠鏡DKISTで迫るプラズマ加熱の新たな物理的描像
日本学術振興会 科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)) 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
- 課題番号
- 20KK0072
- 体系的課題番号
- JP20KK0072
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 18,720,000円
- (直接経費)
- 14,400,000円
- (間接経費)
- 4,320,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究計画の初年度である2020年度には、DKIST初期観測フェーズ第1期(OCP1)の観測提案が募集され、本研究チームからも複数の課題が採択された。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響から観測装置の整備に遅延が生じ、2021年度には採択課題の観測実施は無かった。今後、2022年4月以降にOCP1の観測が行われる見込みがあり、実施されれば、現地望遠鏡サイトへ赴いて「ひので」衛星等との協調観測を指揮する。また、2022年度にはOCP2募集が想定され、そこへ向けた準備活動も実施する。本課題に関連して、太陽彩層の波動加熱に関する観測研究を実施する(Anan et al. 2021)とともに、太陽・恒星の大気加熱メカニズムが共通であることを観測的に解明した(Toriumi & Airapetian 2022)。
本研究課題のもう一つの目標である、輻射磁気流体シミュレーションを用いたモデル大気疑似観測については、理論班を中心に次の成果が得られた。まず、彩層を模したシミュレーションにより、大気中の衝撃波が彩層加熱に十分な寄与を持つことを示した(Wang et al. 2021)。また、同様の彩層磁気リコネクション計算についてDKISTで用いる近赤外線スペクトルで疑似観測を行い、ジェット噴出や衝撃波に伴う磁場構造の変化を偏光信号として検出する方策を提案した(Zhou・東京大学2021年度修士論文)。さらに、磁気対流計算の結果をもとに、機械学習により、観測の困難な小スケールの速度場構造を推定する手法を開発した(石川・総研大2021年度博士論文・Ishikawa et al. 2022)。
研究解析環境の整備として、研究分担者(久保)が2021年度予算で計算機を導入し、当初計画に沿った整備が行われた。これらは観測データやシミュレーションデータの解析に利用される。
本研究課題のもう一つの目標である、輻射磁気流体シミュレーションを用いたモデル大気疑似観測については、理論班を中心に次の成果が得られた。まず、彩層を模したシミュレーションにより、大気中の衝撃波が彩層加熱に十分な寄与を持つことを示した(Wang et al. 2021)。また、同様の彩層磁気リコネクション計算についてDKISTで用いる近赤外線スペクトルで疑似観測を行い、ジェット噴出や衝撃波に伴う磁場構造の変化を偏光信号として検出する方策を提案した(Zhou・東京大学2021年度修士論文)。さらに、磁気対流計算の結果をもとに、機械学習により、観測の困難な小スケールの速度場構造を推定する手法を開発した(石川・総研大2021年度博士論文・Ishikawa et al. 2022)。
研究解析環境の整備として、研究分担者(久保)が2021年度予算で計算機を導入し、当初計画に沿った整備が行われた。これらは観測データやシミュレーションデータの解析に利用される。
- ID情報
-
- 課題番号 : 20KK0072
- 体系的課題番号 : JP20KK0072
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
Advances in Space Research 70(6) 1549-1561 2022年9月15日 査読有り筆頭著者責任著者