2017年8月
【腸内細菌と臨床】 腸内細菌と消化器疾患 腸内細菌と便通異常・過敏性腸症候群
臨床消化器内科
- ,
- 巻
- 32
- 号
- 10
- 開始ページ
- 1325
- 終了ページ
- 1333
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)日本メディカルセンター
近年,炎症・免疫異常とともに,腸内細菌叢の変化が,過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome;IBS)をはじめとする機能性消化管疾患(functional gastrointestinal disorders;FGID)の病態に対して重要な役割を果たすのではないかと考えられるようになり,脳-腸-腸内細菌軸の病態の概念が注目されている.IBS患者では健常者とは異なる腸内細菌叢のパターンを示すが,IBSに特徴的な腸内細菌種は同定されるに至っていない.一方,便秘症状に寄与する優位な腸内細菌群が示されているが,詳細は明らかになっていない.腸内細菌叢を変容させる食事療法,プロバイオティクス,抗菌薬,さらには糞便移植が今後のFGID治療として期待される.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0911-601X
- eISSN : 2433-2488
- 医中誌Web ID : 2017394541