共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

種なし性カンキツ育種効率化に向けたウンシュウミカン由来雄性不稔遺伝子単離の試み

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K05635
体系的課題番号
JP18K05635
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

去年度の結果により、MS-P1領域近傍のCitAMS1が原因遺伝子の最有力候補ではないことが示唆されたため、アプローチ2は中止することとした。そのため、アプローチ1に絞って、研究を進めた。去年度までに、親子関係が正しく示された9マーカー(SSR_00918-1、SSR_00918-2、SSR_00616-1、SSR_01072-1、SSR_00783-1、SSR_00512-2、SSR_00225-1、SSR_00251-1、SSR_00682-2)を作製している。新たに8マーカーを作製し、そのうち3マーカー(SSR00220-1、SSR00220-4、SSR02974-2)は波形ピークが明瞭に生じ、正しく親子関係が示された。そこで、これら9マーカーと3マーカーで興津46号×興津56号の交配集団のジェノタイピングを行い、Goto et al PLOS ONE 2018でのデータと合わせ連鎖地図を作製したところ、SSR_00682-2を除くすべてのマーカーがMS-P1領域とその近傍にマップした。続いて、QTL解析を行ったところ、MS-P1はSSR00220-1とNSX132の間に検出され、その領域を2.7cM(物理距離にして1.3Mb)にまで絞り込むことができた。SSR00220-1とNSX132の間に位置するSSR00918-1とSSR00918-2にQTLのピークが検出された。4つの交配集団におけるMS-P1領域のファインマッピングの結果から、SSR00918-1とSSR00918-2は雄性不稔性と極めて強く連鎖しており、育種選抜に有効であることが示された。しかし、この領域は組換えが抑制されており、原因遺伝子が存在している場所をこれ以上絞り込むことが難しいことも判明した。そこで、計画を変更し、強い雄性不稔性を持ち、MS-P1領域がホモ化している選抜系統(KyOw14)と雄性稔性品種(‘不知火’)のMS-P1領域の塩基配列解読を次世代シークエンサーによって行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K05635
ID情報
  • 課題番号 : 18K05635
  • 体系的課題番号 : JP18K05635