2019年10月
関西支部賞
農業食料工学会関西支部
- タイトル
- タマネギ内部腐敗球の非破壊判別技術の開発
- 受賞区分
- 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
- 受賞国・地域
- 日本
タマネギの内部腐敗球を可視・近赤外分光法により非破壊で判別するための基盤理論および技術を開発した。具体的には,タマネギの首方向および胴方向の2方向から可視近赤外スペクトルを得るユニークな光学系(デュアルビーム方式)を考案し,双方のビームラインから得られる2つのスペクトルを共に説明変数として用いて解析する新規アルゴリズムを開発した。また,腐敗球の混入と健全球の損失の両方を最小化する最適閾値設定法を提案した。さらに,腐敗球の判別精度は,検査対象物の姿勢制御が重要であることを示した上で,タマネギ葉鞘部が上を向く姿勢制御機構を備えたコンベヤによって連続供給できる装置を接続して評価したところ,判別精度97%以上,かつ,腐敗球混入率0.5%以下を達成し,実用技術として十分な性能を有することを示した。