2015年
健常高齢者における無症候性脳病変に対する慢性腎障害の影響
脳卒中
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- 巻
- 37
- 号
- 4
- 開始ページ
- 223
- 終了ページ
- 227
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3995/jstroke.10293
- 出版者・発行元
- The Japan Stroke Society
要旨:【目的】高齢者の無症候性脳病変(SBL)に対する腎機能障害および血管障害関連危険因子の関与を,中年期との比較により検討する.【方法】2001 年1 月から2008 年12 月の間に,当院関連施設で脳ドックを受けた総計1937 名を対象とした.MRI 画像で無症候性脳梗塞,脳室周囲高信号域,皮質下白質病変,微小出血を含むSBL を評価し,腎機能障害,高血圧,糖尿病等の危険因子との関連を中年と高齢に分けて検討した.【結果】腎機能障害の有病率は中年群の6.2%に比し高齢群で14.5%と有意に高率であった(P<0.001).いずれのSBL も高齢者で有意に出現率が高かった.各SBLの出現に対して中年群は高血圧や糖尿病などが関与する傾向があったが,高齢群では腎機能低下が関与していた.【結果】SBL に対する腎機能障害の影響は高齢者で特に大きく,高齢者における腎機能の保護が脳卒中の一次予防に重要であることが示唆された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3995/jstroke.10293
- ISSN : 0912-0726
- CiNii Articles ID : 130005088153