2015年4月 - 2019年3月
Wntシグナルによる外分泌腺上皮の組織構築制御機構の解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
唾液腺の発生過程において、Wntシグナル活性は分岐形態形成を認める発生前期で最も高く、発生後期の腺房分化に向けて経時的に減少した。発生前期におけるWntシグナルの活性化はSCF受容体であるKITの発現を抑制することによって腺房分化の進行を抑えていた。発生後期ではWntシグナル活性の減弱にともなって、end budにおけるKITの発現が上昇し、AKTの活性化を介した腺房化が誘導された。本研究から、WntとKITシグナルの活性化バランスが器官形成過程における“形づくり”から“分化(機能獲得)”へのスイッチングを調節する新たな機構が明らかになった。
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- 課題番号 : 15K08272
- 体系的課題番号 : JP15K08272