2002年3月
作業療法における精神分裂病患者の機能障害の可変性について‐行動分析学的相互交流
茨城県立医療大学紀要
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- 巻
- 7
- 号
- 開始ページ
- 193
- 終了ページ
- 199
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 茨城県立医療大学
一般に精神科領域での作業療法は精神分裂病の陽性症状の改善よりも, 無為自閉などの陰性症状への対応や社会的適応技能の回復の手段として適用されることが多い。今回, 陽性症状が持続し, 対人行動において適切な行動がとれなかった精神分談病の30才女性の作業療法介入による回復の1例において得られた知見を元に考察を加え報告する。回復の援助には遊び的な手芸活動と絵画活動を利用した作業療法を行なった。また行動随伴性の制御により, 衝動的な行為や認知障害に改善が認められ, 外泊が可能になった。本症例は, 精神分裂病の機能的な障害の可逆性とそれに関与する作業療法の可能性を示唆するものである。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1342-0038
- J-Global ID : 200902184702860143
- CiNii Articles ID : 110000487063
- CiNii Books ID : AN10564928