Sep, 2021
【炎症性腸疾患の分子標的治療を総括する】接着分子阻害薬 ベドリズマブの特性を生かしたIBD治療
Intestine
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- Volume
- 25
- Number
- 3
- First page
- 267
- Last page
- 274
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Publisher
- (株)日本メディカルセンター
<文献概要>ベドリズマブ(VDZ)は,α4β7インテグリンに対する抗体で,腸管嗜好性リンパ球が小腸・大腸の血管内皮細胞に発現するMAdCAM-1に接着し腸管粘膜に浸潤することを抑制する.これまでのサイトカインを標的とした分子標的治療とは異なり,腸管選択的な作用をもつ薬剤であることから,重症感染症が少ないことや悪性腫瘍の発生率を高めない安全性が注目されている.これまでの多くの臨床試験からは,その有効性も高く,薬剤の特性を最大限生かすことが求められる.バイオナイーブ,適正な重症度で高い有効性があり,一方で罹病期間や免疫調節薬の併用の有無には影響されない.クローン病の肛門病変,腸管外合併症に対する効果も注目されており,より有効性の高い症例を選択できれば長期の寛解維持へ貢献できる薬剤である.
- ID information
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- ISSN : 1883-2342
- eISSN : 2433-250X
- Ichushi Web ID : 2022002498