2018年6月 - 2021年3月
複合鏡による多重鏡映像を用いたカメラキャリブレーション
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
昨年度までの研究を通じて,画角の問題からキャリブレーション物体を用意することが困難であるような状況に対して,1点のみの特徴点という非常に簡便に実現できる物体であってもキャリブレーションが実行可能であることを示すことができた.またこの問題への取り組みを通じて,キャリブレーションを行うことと,そのような特徴点を検出して直接像・反射像を同定することが同義であるとの着想も得ることができていた.今年度はこの着想に基づいて,現在は人手によって行っている特徴点検出と直接像・反射像の同定を自動化することができるアルゴリズムに取り組んだ.
考案したアルゴリズムは効率的な枝刈りを複数備えたanalysis-by-synthesis的アプローチに基づいている.すなわち提案手法が特徴点1点の直接像・反射像のみから複合鏡のキャリブレーションを行うことができることを活かして直接像・反射像の仮説を全通り列挙することが現実的に可能であることを示すとともに,提案する複合鏡のキャリブレーション法が計算コストの低い線形解法であるにもかかわらずノイズに頑健であることを活かして,複合鏡のキャリブレーション結果を用いた枝刈りを効率的に行うことが可能であることを示した.
このアルゴリズムを様々な観測ノイズ条件の下で検証を行い,現実的な観測ノイズレベルの範囲では提案手法が常に真の直接像および反射像の解釈を発見することが可能であることを示すことができた.
また複合鏡に球面レンズを導入することで被写界深度を拡張することが可能であることを導出するとともに,実験的に検証することもできた.
考案したアルゴリズムは効率的な枝刈りを複数備えたanalysis-by-synthesis的アプローチに基づいている.すなわち提案手法が特徴点1点の直接像・反射像のみから複合鏡のキャリブレーションを行うことができることを活かして直接像・反射像の仮説を全通り列挙することが現実的に可能であることを示すとともに,提案する複合鏡のキャリブレーション法が計算コストの低い線形解法であるにもかかわらずノイズに頑健であることを活かして,複合鏡のキャリブレーション結果を用いた枝刈りを効率的に行うことが可能であることを示した.
このアルゴリズムを様々な観測ノイズ条件の下で検証を行い,現実的な観測ノイズレベルの範囲では提案手法が常に真の直接像および反射像の解釈を発見することが可能であることを示すことができた.
また複合鏡に球面レンズを導入することで被写界深度を拡張することが可能であることを導出するとともに,実験的に検証することもできた.
- ID情報
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- 課題番号 : 18K19815
- 体系的番号 : JP18K19815