共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年9月 - 2022年3月

光駆動型Casを用いた革新的遺伝子改変技術の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
20K22611
体系的課題番号
JP20K22611
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,860,000円
(直接経費)
2,200,000円
(間接経費)
660,000円

マウス凍結胚を用いた予備実験から、青色LEDをマウス受精卵に照射しても胚盤胞発生率に影響しないことが明らかになっていた。哺乳類受精卵においては白色光による発生毒性が報告されているため、より詳細な青色LEDによる発生毒性を調べることを目的とし、まずはマウス受精卵1細胞期胚に0, 8, 24時間青色LEDを照射し、胚盤胞発生率を解析した。その結果、1細胞期胚への最大24時間の青色LED照射によっても胚盤胞発生率には影響しないことが明らかになった。さらに青色LEDを8時間照射した胚盤胞をマウス子宮内に移植した結果、胎仔が得られることも確認された。また、青色LEDと培養プレートとの距離を半分にすることで光量を増加させたが、胚盤胞発生率に大きな影響は生じないことが明らかになった。しかし、これら胚盤胞をマウス子宮内に移植したところ、33%の生存個体が得られた光源距離に対し、半分の光源距離で照射される光量を増加させたところ生存個体の割合は20%へと減少した。いずれの照射時間、光量条件においても遺伝子改変マウス作出には大きな影響は与えないことが明らかになった。現在はpaCas9を高効率でマウス受精卵に導入するため、piggyBacトランスポザーゼ(mPB)を利用可能なベクターへの組換えを行っている。paCas9タンパク質は5kbpと長大な配列であるため、1度の組換えでmPBベクターへと組換えることができなかった。そのため、paCas9配列中に特定の制限酵素サイトを新たに導入し、2.4kbpおよび2.6kbpの2つの断片に分け、mPBベクターへの導入を試みている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K22611
ID情報
  • 課題番号 : 20K22611
  • 体系的課題番号 : JP20K22611