2014年
生態ゲノミクスによる豪州ヒノキ種群の環境適応の検証
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 125
- 号
- 0
- 開始ページ
- 743
- 終了ページ
- 743
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.125.0_743
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
第四紀の気候変動の影響によってオーストラリアでは乾燥化と降水の季節性が増加し,内陸部の乾燥帯と北部の熱帯サバンナの面積が拡大した.乾燥帯では年降水量が300mmを下回り,一方の熱帯サバンナでは6か月続く乾季にはほとんど雨が降らない.ヒノキ科に属する豪州ヒノキCallitris columellaris複合種は,こうした過酷な気候帯へと進出し,大陸全域に分布を拡大させた針葉樹系統である.同属他種が温帯域にのみ残存しているのとは対照的に,複合種は年平均気温で20℃(10-30℃)の幅,年平均降水量で2,100mm(200-2,300mm)もの幅をもつ気候ニッチを獲得している.本研究では,こうした幅広い環境傾度上に分布する豪州ヒノキ複合種を対象として,その環境適応の遺伝的基盤を解明することを目的としている.これまでにオーストラリア大陸全域から遺伝解析用試料を採取し,次世代シークエンサーを用いたRAD-seq解析や,RNA-seq解析から絞り込んだ候補遺伝子のリシークエンシングなどに取り組んでいる.今回の発表では,これまでの遺伝解析から得られた知見を紹介したい.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.125.0_743
- CiNii Articles ID : 130005474700