共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2025年3月

幼児期の子どもが緊急入院した際の家族を支援するためのアセスメントツールの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
21K10957
体系的課題番号
JP21K10957
配分額
(総額)
2,860,000円
(直接経費)
2,200,000円
(間接経費)
660,000円

本研究の目的は、幼児期の子どもを育てる家族が「子どもの緊急入院」という出来事に直面した時に、若手の看護師や、小児とその家族に接する機会が少ない看護師でも素早く、簡単に、的確に家族に起こった問題をアセスメントできるツールを作成することである。
まず、第1段階として計画していた文献検討を行った。緊急入院かどうかに関わらず、子どもに健康障がいが生じ、入院している子どもをもつ家族が困ることにはどういったことがあるのか明らかにするため、「入院中の子どもをもつ家族の困り事に関する文献検討」を行い、ヒューマンケア研究学会誌に資料として投稿し、採択となった。文献検討の結果、子どもの入院に伴い、付き添いが余儀なくされ、生活の場が二分されることで、家族内での役割調整が生じたり、入院中の病院での生活での心身の負担や気苦労が発生していた。また、子どもが入院した家族は、支援を必要としているにもかかわらず、支援者として最も身近である祖父母にも遠慮や気遣いがあり、支援も求めにくい状況であることが明らかになった。
文献検討を行い、子どもが入院することで、家族に生じる困り事が明らかになった。計画では、そういった困り事や家族の問題に関連する要因を明らかにしていく計画であった。しかし、要因を明らかにすることで家族の支援にどうつなげられるかという点について検討する必要があり、再度具体的な研究方法について見直しを行い、方向性を修正している段階である。家族に支援が必要な状況となるのは、子どもの緊急入院という出来事だけでなく、子どもの健康問題が生じた時や、子どもの健康問題の悪化につながる家族の状況を捉えなおすことも検討し、支援を必要とする家族の特性や看護として介入するべき視点についてさらに検討を行い計画の修正を行っていく。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K10957
ID情報
  • 課題番号 : 21K10957
  • 体系的課題番号 : JP21K10957