共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

ひずみ測定と不規則外力の同定を援用した構造物の健全性評価手法の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K04019
体系的課題番号
JP18K04019
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

研究目的は二つあり,(a) 異常の発生場所の特定,(b) 不規則外力の統計的同定による健全性評価である.
(a) 平成30年度には,階層構造物を対象とし,異常が発生した階層の壁のひずみのみが,正常時から変化することを利用して,異常発生階層を特定する手法を提案し,数値シミュレーション及び実験で妥当性,適用性を検証した.その研究成果は学術論文に掲載された.
令和元(2019)年度は,前年度と同じく階層構造物を対象とし,異常の程度を定量的に同定する手法を開発した.今回は階層構造物の最上階に加振装置を設置することを想定し,各層の等価な質量と剛性を用いて多自由度系としてモデル化し,周波数応答関数を求める.そして異常が発生して各層の変位(加速度)が変化した際に,全ての階層の質量及び剛性の変化量を未知数として同定する手法を構築した.そして数値シミュレーションによって妥当性を確認した.
(b) 平成30年度は,多自由度系に作用する不規則外力の振幅と位相を同定することを目指したが,位相情報が平滑化されることがわかった.そこで令和元(2019)年度は,測定された不規則応答のデータからパワースペクトル,クロススペクトルを算出し,システムの自己相関関数,相互相関関数を利用して,不規則外力のパワースペクトル,クロススペクトルを同定する手法を構築した.そして数値シミュレーションによって妥当性を確認した.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K04019
ID情報
  • 課題番号 : 18K04019
  • 体系的課題番号 : JP18K04019