2021年4月 - 2024年3月
ポドプラニンの発現と炎症の連関性の証明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
リンパ管マーカーの一つであるポドプラニンは1回膜貫通型の糖タンパク質である。ポドプラニンの機能としては、血小板上に存在するCLEC-2のリガンドとして血小板を凝集させることが知られており、リンパ管の発生過程で静脈とリンパ管の分離に関与する報告がある。我々は現在までに創傷治癒モデルなどを用いてリンパ管再生機構を明らかにしてきたが、その際、炎症の場においてポドプラニンを発現する間質細胞が多数出現することを見出した。また、関節リウマチのような慢性炎症においてもポドプラニンの発現が上昇するとの報告もある。しかし間質の細胞が、炎症の場でポドプラニンを発現させる意義については不明な点が多い。そこで本研究においては接触性皮膚炎モデルを用いて、炎症の場に現れるポドプラニン陽性細胞の性状を形態学的・分子生物学的に追求し、この細胞が炎症にどのような役割を果たしているのかを明らかにすることを目的とする。そのために①皮膚炎モデルと用いたPDPN陽性細胞の動態調査②PDPN中和抗体を用いたPDPN陽性細胞の機能解析③他の炎症と皮膚炎モデルとの比較検討を3ヶ年かけて行い、PDPNを制御する事で炎症をコントロールする事が出来るのかを検討する予定である。
本年度はこれらの中から①における動物モデルの作製とその妥当性について検討を行った。具体的には以前に予備的に行ったDNFB誘導性皮膚炎における炎症の評価を行い、このモデルが本研究に適していると判断した。
本年度はこれらの中から①における動物モデルの作製とその妥当性について検討を行った。具体的には以前に予備的に行ったDNFB誘導性皮膚炎における炎症の評価を行い、このモデルが本研究に適していると判断した。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K09805
- 体系的課題番号 : JP21K09805