2017年4月 - 2020年3月
新しいイメージング技術による神経伝達物質受容体の多様性の理解
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
一つの神経伝達物質には機能の異なる複数の受容体が存在する。個々の受容体の分子生理学的特性については、詳細な解析がされてきた。しかし、生体内において一つの伝達物質が複数の受容体を持つ生物学的意義は十分に理解されていない。研究代表者らの研究グループによるこれまでの研究から、ショウジョウバエのドーパミン入力は、コンテクストにより「異なる情報」として細胞に受容されることが明らかになっている。本研究では、内在性のドーパミン受容体の分布と活性化をイメージングすることで、受容体の組み合わせが伝達物質の作用の違いを生むメカニズムを明らかにする。
2017年度は、ドーパミン受容体遺伝子を発現する細胞を特異的に標識・操作するため、CRISPR/Cas9を用いて部位特異的DNA挿入を行った。ノックイン後に生体内において任意の遺伝子との入れ替えを可能にする「交換可能ベクター」を挿入することで、GAL4やGFPなどの任意の遺伝子を内在性受容体遺伝子の一部として発現させることができる。この手法を全てのドーパミン受容体に適用し、2A-GAL4遺伝子をノックインしたトランスジェニック系統を作出した。また、大規模脳イメージングに向けて、多数の脳のスキャンを自動一括で行うための標本包埋技術や画像取得システムの確立など、組織染色の高速処理化を試みた。さらに、脳レジストレーションのパイプライン構築を目指して、ソフトウェアの開発および自動化に着手した。
2017年度は、ドーパミン受容体遺伝子を発現する細胞を特異的に標識・操作するため、CRISPR/Cas9を用いて部位特異的DNA挿入を行った。ノックイン後に生体内において任意の遺伝子との入れ替えを可能にする「交換可能ベクター」を挿入することで、GAL4やGFPなどの任意の遺伝子を内在性受容体遺伝子の一部として発現させることができる。この手法を全てのドーパミン受容体に適用し、2A-GAL4遺伝子をノックインしたトランスジェニック系統を作出した。また、大規模脳イメージングに向けて、多数の脳のスキャンを自動一括で行うための標本包埋技術や画像取得システムの確立など、組織染色の高速処理化を試みた。さらに、脳レジストレーションのパイプライン構築を目指して、ソフトウェアの開発および自動化に着手した。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H01378