2022年7月
KURの黒鉛照射設備を用いた$^{237}$Np(n, $\gamma$)反応の熱中性子捕獲断面積の測定
KURNS Progress Report 2021
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- 記述言語
- 英語
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核廃棄物中のマイナーアクチニドの核変換の観点から、本研究は$^{237}$Npを選定して、その熱中性子捕獲断面積を、良く熱化された中性子場を用いて放射化法により測定した。$^{237}$Np標準溶液を試料に使用した。熱中性子場は、中性子束モニタ$^{45}$Sc, $^{59}$Co, $^{98}$Mo, $^{181}$Taと$^{197}$Auを用いて測定した。$^{237}$Np試料は、モニタと一緒に、京大炉の黒鉛照射設備にて30分間照射した。結果の再現性を確認するために、同様の照射を繰り返した。照射後、$^{237}$Np試料は、$^{237}$Npと放射平衡の関係にある$^{233}$Paからの312-keVガンマ線を用いて定量した。$^{237}$Npの反応率は、生成された$^{238}$Npから放出されるガンマ線のピークカウント,検出効率,実験条件を用いて求めた。得られた反応率を熱中性子束で割り込むことで、$^{237}$Npの熱中性子捕獲断面積を173.8$\pm$4.7 barnと導出した。この結果は、飛行時間測定法で得られた報告値と不確かさの範囲内で一致した。
- ID情報
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- ISSN : 2434-947X