2015年4月 - 2019年3月
幻聴の病態発生に関する脳画像研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
統合失調症患者の幻聴について、MRIの高度な撮影法を組み合わせ、聴放線を拡散スペクトラム法(DSI)、ヘッシュル回の萎縮をT1強調画像、一次聴覚野の賦活を音声課題のfMRIによって計測し、健常対照群と比較した。当初の仮説は、患者では聴放線や灰白質の指標は低く、脳活動指標は高いという「神経線維先行(fiber first)」の考えに基づいていたが、結果では逆に、脳活動指標や灰白質の指標は低く、聴放線の指標は高いという「大脳皮質先行(cortex first)」が示唆された。幻聴のある患者では、聴覚皮質の機能低下や萎縮が先にあり、そのために聴放線のコントロール不能が引き起こされている可能性がある。
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- 課題番号 : 15K15428
- 体系的課題番号 : JP15K15428