講演・口頭発表等

2017年12月12日

非線形方程式求根アルゴリズムの宣言的形式言語の設計と実装

情報処理学会論文誌プログラミング(PRO)
  • 嶋吉 隆夫
  • ,
  • 天野 晃

開催年月日
2017年12月12日 - 2017年12月12日
記述言語
日本語
会議種別

数値計算アルゴリズムは一般的に,FortranやC言語,MATLABなどの手続き型プログラミング言語による参照実装が公開され,計算性能を重視して,ライブラリの形態で配布されるものを利用することが多い.しかし,利用したいアルゴリズムに対して計算実行環境に対応した実装が公開されていない場合は,自らアルゴリズムを移植する必要がある.特に近年は数値計算が行われる環境が非常に多様化しており,従来の方法では可用性および生産性の問題がある.そこで,本発表では,非線形方程式の求根アルゴリズムを対象にドメイン特化したXMLベースの形式言語を提案する.この形式言語では,求根アルゴリズムを手続きではなく数学的に漸化式として定義し,プログラミング言語に依存しない表現としてMathMLのContent Markupを用いて宣言的に記述する.この宣言的記述で定義される数式とそこに含まれる数学変数の依存関係を解析することで,記述アルゴリズムの計算手順が,半順序関係として抽象的な形式で得られる.この抽象的計算手順から,具体的なプログラミング言語によるプログラムコードを出力可能である.本発表では,C99またはFortran 95によるソースコードを生成する処理系,および,その処理系により生成されたソースコードを一般的ソースコードと比較した性能評価について報告する.

リンク情報
URL
http://id.nii.ac.jp/1001/00184823/
Cinii Url
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11464814#entity