論文

2017年

大学新入生の自己高揚的自己呈示が友人関係の形成と自尊心に及ぼす影響―APIMを用いたペア縦断データの分析―

実験社会心理学研究
  • 谷口 淳一
  • ,
  • 清水 裕士

56
2
開始ページ
175
終了ページ
186
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2130/jjesp.si3-7
出版者・発行元
日本グループ・ダイナミックス学会

<p>本研究では,大学新入生の友人に対する自己高揚的自己呈示が,その後の友人からの評価,関係満足感,及び自尊心に与える影響を検討した。調査参加者は4度の縦断的調査(4月,5月,6月,7月)に同性の友人とペアとなり,質問紙への回答を行った。232名(116組,男性134名,女性98名)を分析対象者とした。Actor-Partner Interdependence Model(APIM)を用いて,5月に友人に対して自己高揚的自己呈示を行うことが,6月の相手からの実際の評価やその評価の推測を介して,7月の関係満足感や自尊心に与える影響を検討した。分析の結果,友人に対して有能さと親しみやすさの自己呈示を行っているほど,友人からポジティブな評価を得ていると認知し,関係満足感および自尊心が高いというActor効果がみられた。また,親しみやすさの自己呈示を行っているほど,実際に友人からポジティブな評価を得ており,その後の友人の関係満足感も高いというPartner効果もみられた。つまり,親しみやすさの自己呈示は,自己呈示を行った本人と友人の双方の関係満足感の高さに影響していた。大学新入生が友人に対して自己高揚的自己呈示を行うことの有益さについて議論を行った。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2130/jjesp.si3-7
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005628094
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00104794
ID情報
  • DOI : 10.2130/jjesp.si3-7
  • ISSN : 0387-7973
  • CiNii Articles ID : 130005628094
  • CiNii Books ID : AN00104794

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