論文

2014年9月

養介護施設従事者における「高齢者虐待と不適切な行為」の認識およびその認識に関わる背景と要因

生命倫理
  • 倉林 しのぶ
  • ,
  • 芝山 江美子
  • ,
  • 宮崎 有紀子
  • ,
  • 李 孟蓉
  • ,
  • 尾島 喜代美
  • ,
  • 風間 順子

24
1
開始ページ
76
終了ページ
86
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20593/jabedit.24.1_76
出版者・発行元
日本生命倫理学会

介護従事者における「虐待」「不適切な行為(虐待のグレーゾーン)」「問題のない行為」の認識に影響を及ぼす因子を明らかにし、「虐待」に至る以前での「気づき」を促すための方策を探る目的で質問紙調査を行った。対象は、群馬県・埼玉県・神奈川県内の介護関連施設12ヶ所に勤務する職員161名(介護福祉士48名、社会福祉士3名、ヘルパー81名、看護師2名、無資格23名など)とした。質問紙の内容は、介護従事者による高齢者への「虐待」「不適切な行為」「問題のない行為」の認識、計35項目を提示し、各項目について認識の有無・程度を調査した。結果、「虐待」の認識率が最も高かった項目は[おむつ交換時に"くさい"等の言葉を口に出す]であり、「不適切な行為」の認識率が最も高いのは[見守りで着脱ができるにもかかわらず、時間がかかるため全介助した]であった。30%以上の人が「問題のない行為」と認識した項目はいずれも、設問の背景に<安全優先><施設都合><家族優先>のいずれかがある項目であった。「虐待」の認識率を職種別(介護福祉士・ヘルパー・無資格)で比較すると、高い順に介護福祉士>ヘルパー>無資格であった。経験年数別(3年以上と3年未満)で比較すると、3年以上のほうが高かった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20593/jabedit.24.1_76
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009959779
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2015040413
ID情報
  • DOI : 10.20593/jabedit.24.1_76
  • ISSN : 1343-4063
  • 医中誌Web ID : 2015040413
  • CiNii Articles ID : 110009959779

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