論文

2010年8月

子どもをもつ若年層寡婦のストレスおよび自治体におけるサポートの現状

死の臨床
  • 倉林 しのぶ

33
1
開始ページ
94
終了ページ
100
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本死の臨床研究会

子育て期間中に配偶者と死別した若年寡婦15名を対象に、ストレス及び自治体におけるサポートの現状に関して半構造面接を行って検討した。その結果、必要なサポートが自治体にあるにもかかわらず、認知度が低いために十分活用されていなかった。また、活用方法が現実的ではなく、非常に利用し辛いものであった。母親が安心して「託児」できることで就業活動も可能になり、「就業」することで経済も安定する。また、社会の中での「自分の居場所」をみつけることで、「将来への不安因子」も少なくなる。遺族が必要としているのは精神的サポートだけでなく、経済的支援や生活援助など現実的・社会的なサポートも必要である。「一人親」が利用しやすい社会的サポート体制を整備したうえで、死別寡婦への周知の徹底が求められる。

ID情報
  • ISSN : 0912-4292
  • 医中誌Web ID : 2010317591

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