2020年4月 - 2023年3月
プロ市場参加者の株価予想と情報処理のバイアス
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、日本の株式市場のプロの市場参加者を対象として毎月実施されているアンケート調査「QUICK月次調査<株式>」の個票データを活用し、プロの市場参加者の株価予想と情報処理のバイアスを明らかにすることである。特に本研究では、1)証券会社や投資信託などが、顧客をリスク資産への投資に向け誘導するべくミスリードするような株価予想を行う誘因を持っていること、2)人は意思決定にあたり有用であるがセイリアントでない(顕著性の低い)情報を無視・軽視すること、の二つの点を手掛かりに、そのバイアスを見出そうとする。これまでに類例が少ない、株価予想サーベイの個票データを活用したプロの予想のバイアスの研究である点が学術的な意義であり、プロによる株価予想情報に関する一般投資家のリテラシー向上に資するという社会的な意義も持つ研究である。
2021年度は証券会社や投資信託の「マネードクター」による株価予想を、その他のプロ市場参加者による予想と楽観度、正確さ、ダウンサイドリスクに対する感応度の点で比較し、前者のバイアスを明らかにすることが目的であった。この点を主題とする研究論文“Who Does Better/Poorer Stock Market Forecasts? Evidence from Japanese Professional Survey,”を作成し、現在、改訂を継続して行っている段階である。
2021年度は証券会社や投資信託の「マネードクター」による株価予想を、その他のプロ市場参加者による予想と楽観度、正確さ、ダウンサイドリスクに対する感応度の点で比較し、前者のバイアスを明らかにすることが目的であった。この点を主題とする研究論文“Who Does Better/Poorer Stock Market Forecasts? Evidence from Japanese Professional Survey,”を作成し、現在、改訂を継続して行っている段階である。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K01759
- 体系的課題番号 : JP20K01759