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2015年

微好気性鉄酸化バクテリアの生理・分布・ゲノム・排泄物と、その生物地球化学的意義

日本地球化学会年会要旨集
  • 加藤 真悟

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記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人日本地球化学会

鉄は地球上に普遍的に存在し、主にFe(II)とFe(III)の状態で酸化還元反応を繰り返しながら、様々な元素の分布や挙動に影響を与えている。化学合成独立栄養性鉄酸化バクテリア(以下、FeOB)は、Fe(II)とO2の酸化還元反応から得られるエネルギーを使って増殖することができ、その副産物として、リンや重金属等に対する吸着能を持つ細胞外鉄バイオミネラルを大量に産出する。これまでに分離された中性pH付近を好むFeOBは、すべて微好気性である。鉄および微好気環境の空間的な広がりを考えると、FeOBは地球上に幅広く存在し、地球規模での元素・エネルギー循環に多大な影響を与えている可能性がある。しかしながら、分離株が極めて少ないため、その生理や分布はよくわかっていない。演者はこれまでに、淡水性および海水性の新奇FeOBを分離し、その性状・ゲノム解析を進めてきた。本講演では、これまでのFeOB研究を俯瞰し、演者の最新の成果も踏まえて、FeOBの生物地球化学的意義を議論する。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005492281
ID情報
  • CiNii Articles ID : 130005492281
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000347226460

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