近藤 祉秋

内陸アラスカ先住民ディチナニク（クスコクィム川上流域アサバスカン）の狩猟・漁撈文化について調査を進めてきました（2012年7月～）。博士論文では、現代の内陸アラスカ先住民が狩猟・漁撈について、どのように考え、実践しているかについて現地調査に基づきまとめました。狩猟や漁撈にまつわる神話や禁忌などの宗教的な側面に加えて、野生生物管理や文化復興など現代のアラスカ先住民を取り巻く状況に関心を持っています。

今後の研究としては、おもに以下の２点の研究を進めていきたいと考えています。

①アラスカ先住民主体の狩猟ガイド業・・・狩猟ガイド業に携わるアラスカ先住民の家族の事例から「混交経済への適応」と「狩猟文化の次世代継承」を両立させる道を探ります。博士論文の調査の続編という位置づけです。

②アラスカ先住民によるソーシャルネットワーキングサイト利用・・・アラスカ先住民がいかに近年のデジタル技術を用いて都市と村の間で情報をやり取りしたり、自身の先住民アイデンティティを表象しているかについて研究します。