共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

宗教現象学の形成と論争に関するトランスナショナル・ヒストリー

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01188
体系的課題番号
JP20H01188
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
17,550,000円
(直接経費)
13,500,000円
(間接経費)
4,050,000円

本年度はコロナ禍により海外調査を実施できなかったため、前期の研究(基盤研究B「宗教現象学の歴史的変遷と地域性に関する包括的研究」16H03354)のアウトプット・フィードバックや、文献資料の読み込みに注力するほか、ヨーロッパの研究者の協力を得て関連資料の収集を進めた。
①10カ国の宗教現象学者に対するインタヴュー集をまとめ、国際宗教学宗教史学会叢書シリーズの一冊として刊行した。今期の研究課題は、国境を超えた宗教学者・宗教現象学者の移動に注目することであるため、まずナショナルなアカデミアの枠内でどのような展開があったか(あったとその国の宗教学者により認識されているか)について、このインタヴュー集に基づき理解を共有した。
②各研究分担者もそれぞれの課題に取り組み、研究成果を発表した。ドイツ、ルーマニアなどのナショナルなコンテキストでの宗教現象学の展開、またエラノスや国際宗教学宗教史学会などの国際会議での研究者の交流について分析が進んだ。
③国際宗教学宗教史学会に1950年代から関わり、後にその会長を務めたAnnemarie Schimmel (1922~2003)について、マールブルク大学の研究者の協力により、大学等に保存されていた未整理資料を整理した。その成果は2021年4月にマールブルク大学宗教博物館の特別展示として公開される予定である。
④国際宗教学宗教史学会の宗教現象学との関係を批判し、かつ、グローバル化・インクルージョンを目指す現在の同学会の方向性を同様の観点から批判する論文に対して、事実関係の説明に基づく反論を行った。
⑤国際宗教学宗教史学会に1960年代から関わり、事務局長・会長を務め、学会のグローバル化を推進したMichael Pye氏に、第二次大戦直後の同学会発足時の状況、国際情勢の影響について聞き取り調査を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01188
ID情報
  • 課題番号 : 20H01188
  • 体系的課題番号 : JP20H01188

この研究課題の成果一覧

論文

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講演・口頭発表等

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