2018年4月 - 2021年3月
自己組織化臨界ネットワークの数理構造解明とその応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
これまでに、成長と崩壊の複合ダイナミクスがネットワーク構造そのものを臨界近傍へと近づける自己組織化臨界ダイナミクスとなりうることがモデル研究によって示されている。このモデルの定常状態においては、自己組織化臨界ネットワークはフラクタル性を獲得し、クラスターサイズ分布はベキ分布に従う。また、ネットワーク上のダイナミクス(カスケード)の規模においても特徴的な大きさが失われた臨界状態になっており、その頻度分布はベキ分布に従う。しかしながら、種々の臨界指数を結ぶ関係式や、どのような臨界指数が許されるかはわかっていない。そこで本研究では、自己組織化臨界ダイナミクスによるネットワーク形成の単純モデルを提案し、その臨界特性の理解を目指す。具体的には、単純モデルの提案及び提案モデルの普遍クラスの解明、臨界指数の関係解明、どのような普遍クラスが許されるかを解明することを目的とする。
2018年度は、自己組織化臨界ダイナミクスによってネットワーク構造が臨界へと近づく単純モデル(以下、自己組織化臨界モデル) を提案した。自己組織化臨界モデルの定常状態における統計的性質を大規模数値シミュレーションによって数値的に解析し、このモデルの臨界特性が平均場クラスに属することを明らかにした。この成果については論文としてJournal of Physical Society of Japanより論文を出版した。また、関連する国際会議において講演を行なった。さらに、提案する自己組織化臨界モデルを記述する時間発展方程式を導出した。この方程式の解析性については現在研究を遂行している段階にある。
2018年度は、自己組織化臨界ダイナミクスによってネットワーク構造が臨界へと近づく単純モデル(以下、自己組織化臨界モデル) を提案した。自己組織化臨界モデルの定常状態における統計的性質を大規模数値シミュレーションによって数値的に解析し、このモデルの臨界特性が平均場クラスに属することを明らかにした。この成果については論文としてJournal of Physical Society of Japanより論文を出版した。また、関連する国際会議において講演を行なった。さらに、提案する自己組織化臨界モデルを記述する時間発展方程式を導出した。この方程式の解析性については現在研究を遂行している段階にある。
- ID情報
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- 課題番号 : 18J00527