本研究は,看護師として就業している3年次学士編入制度の卒業生を対象に,看護学部在学時の就職活動に関するインタビュー調査から,3年次学士編入制度の特徴を踏まえた就職支援の体制を検討することを目的とした。現在看護師として従事している6名を対象とし,研究デザインは半構造的インタビューによる質的記述的研究とした。3年次学士編入生の就職活動にみられた特徴は,【既存の就活体験とのギャップに気づく】【急性期病院で働き始めることが重要という認識】【スムーズに就職できるという認識】【限られた期間での就職活動】【年齢による就職の壁を感じる】【年齢による就職困難な現実への不安】【家庭との両立という具体的なイメージ】であった。また,その特徴をふまえた就職支援として多様な働き方や看護職の就職先のリアリティを伝える支援,主体的な就職活動に向けた心構えとスケジューリングの支援,採否結果が出る時期の個別支援を,適時的に行う必要性が示唆された。(著者抄録)