論文

2023年1月

多義性を認める言語学的テストの有効性 : 現代日本語の名詞・形容詞・動詞を対象に

国立国語研究所論集
  • 西内 沙恵

24
開始ページ
133
終了ページ
152
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.15084/00003691
出版者・発行元
国立国語研究所

本稿では多義語が有する複数の意味をどのように確認できるか,言語学的な方法に焦点をあてて検討する。多義語は同一の音形に意味的に何らかの関連を持つ二つ以上の意味が結びついている語と定義される。多義語の語義の粒度は研究の目的や研究者の立場によって異なるため,多義性を認める方法も言語学的なアプローチと心理実験的アプローチからさまざまに考案されてきた。本稿では先行研究で提案されてきた,多義性を認める言語学的な方法を,語彙テスト・文法テスト・論理テストに区分して一覧し,その有効性を検討する。それぞれのテストがどのような仕組みによって成り立っているかを分析し,どの程度の粒度で語義が認められるかという観点から各テストの特徴を論じる。現代日本語の名詞・形容詞・動詞を対象にそれぞれのテストが有効に働く品詞を検討し,その適用範囲を示す。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.15084/00003691
CiNii Research
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390857899422690560?lang=ja
URL
https://repository.ninjal.ac.jp/records/3708
ID情報
  • DOI : 10.15084/00003691
  • ISSN : 2186-1358
  • CiNii Research ID : 1390857899422690560

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