2016年
水俣条約を踏まえた水銀需給の動向と余剰水銀の発生予測
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
- ,
- 巻
- 27
- 号
- 0
- 開始ページ
- 483
- 終了ページ
- 483
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)
- DOI
- 10.14912/jsmcwm.27.0_483
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
2013年に採択された水銀に関する水俣条約を受け、今後、世界的な水銀需要の低下により、回収水銀の輸出を主流とする日本は大きな影響を受ける可能性がある。特に、これまで有価物として取り扱われてきた回収水銀が廃棄物化する事態が将来想定され、余剰水銀の発生量の見通しの把握は喫緊の課題である。このため、本研究では、条約による国際的な水銀需給の動向を踏まえた潜在的な余剰水銀の発生量の将来推計を行った。この結果、中国における水銀需給の不確実性が大きいものの、日本においては、主な製品用途の水銀需要がなくなる2020年より余剰水銀が発生し、クロロアルカリ製造用途の水銀需要がなくなり、世界的に余剰水銀が発生する2025年以降余剰水銀量が増大する結果となった。また、2050年における余剰水銀の国内ストック量は約700~1,500トンと試算された。余剰水銀の発生見通しを踏まえた最終処分体制の早期整備が求められる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14912/jsmcwm.27.0_483
- CiNii Articles ID : 130005250794