2012年に社会保障制度改革推進法が成立し、わが国の社会保障関連法に初めて「自助、共助、公助」が明記された。今後はこの法律に沿って、具体的な社会保障制度改革が進められていく。しかしながら、社会保障制度改革は近年に始まったことではなく、1973年の石油危機以降、臨調行革の答申を受け、基本的な路線に変化はない。本稿では1980年代から介護保険制度導入の2000年までの間に高齢者介護分野に営利政策を導入するためにとられてきた政策ならびに法改正、施策等を整理したものである。