2018年4月 - 2020年3月
ミュオン水素原子の精密レーザー分光による陽子半径測定
日本学術振興会 科学研究費補助金 若手研究 若手研究
本研究では、陽子のZemach半径を測定するためにミュオン水素原子の基底状態における超微細構造をレーザー分光することを目指して装置開発および原理実証を行った。得られた主な成果は次の二つである。 (1) 遷移光源である大強度中赤外パルスレーザーの開発を行い、波長6.8 μmで発振する狭線幅かつ高出力の量子カスケードレーザーを開発した。さらに、中赤外領域で高い反射率を有する多重反射セルを開発した。(2) 低圧の気体水素を標的としたμ-SR法を確立し、ミュオン水素およびミュオン重水素原子の横磁場中ミュオンスピン回転の観測に成功した。これらの成果によりレーザー分光実験の実現が大きく近づいた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K13572
- 体系的課題番号 : JP18K13572