2011年9月5日
Nano から Micro スケールでのサンゴ骨格の微細組織観察
日本鉱物科学会年会講演要旨集
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造礁性サンゴの有する外骨格は鉱物aragonite (CaCO3)から形成されていることが知られている.これは主に骨格のバルク試料をXRDで同定した結果に基づく.一方で,骨格には多様な化学元素が含まれていることが分かっている.それらの元素の中には,Srのようにaragoniteに固溶していると考えられるものもあるが,aragoniteには固溶するとは考えにくい元素であるMg,Al,Na,N,Sなども化学分析により検出されている.これら元素,とくにMg,N,Sは骨格中に存在する有機物に由来することも考えられるが,これまでのところ有機物として確認されているのはSのみである.Mg,Naは骨格生成時の周辺環境を反映し変動するとされ,この変動を用いて古環境復元が試みられている.しかし,これら元素はどのような過程で骨格中に取り込まれたかが解明されていない.そこで本研究では,サンゴ骨格aragonite中でこれら元素がaragonite以外の鉱物として存在している可能性を,NanoからMicroスケールの微小領域観察を通じて検討したので報告する.
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