2020年4月 - 2022年3月
ヒストンメチル化酵素G9aによる胎児型ヘモグロビンの制御機構解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
鎌状赤血球症の治療戦略は、胎児型グロビンの再活性化誘導である。本研究はヒストンメチル化酵素G9aに着目し、その再活性化機構の全貌解明を目指した。開発したG9a阻害剤のin vivo解析では、1週間連続投与で胎児型グロビンの再活性化が見られ、4週間後でも顕著な異常は観察されなかった。また、この再活性化制御機構の主要な転写抑制因子とG9aの関係性を評価した結果、G9aは転写因子の発現量に寄与しない一方で、グロビン遺伝子座へのリクルートを制御していることが示唆された。加えて、RNA-seq解析はG9a阻害による再活性化機構にBGLT3の発現が関与していることを明らかにした。
- ID情報
-
- 課題番号 : 20K15451
- 体系的課題番号 : JP20K15451