【目的・方法】看護師養成機関における聴覚障害学生の支援体制と支援内容の把握を目的に、2017年9〜10月全国の大学、短期大学、専門学校から同意を得た63校の教員対象に郵送法による自記式質問紙調査を行った。【結果】39校(回収率61.9%)の内、聴覚障害の申告を、「入学前に説明」は17.9%であり、支援体制は、「入学前の支援体制がある」18.0%、「入学後の支援体制がある」64.1%であった。「サポート部署がある」(25.6%)は、入学前の支援体制がある(p<.01)、入学後の支援体制がある(p<.05)が有意に高かった。学生数は「特別な配慮」5名(23.8%)、「一部配慮」8名(38.1%)、「配慮なし」8名(38.1%)であった。支援内容は、講義の座席配慮、口話、ノートテイク、FMマイクなどがあり、演習・実習では電子聴診器、自動血圧計、マスクを外して話すがあった。【結論】看護師養成機関では、入学前の申告および支援体制を整えている機関は少なく、サポート部署の設立が望まれる。また、定期的な面談も重要な支援になると考える。(著者抄録)