2015年1月
非侵襲的ヘモグロビン測定器を用いた妊娠貧血検査の可能性
母性衛生
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- 巻
- 55
- 号
- 4
- 開始ページ
- 807
- 終了ページ
- 812
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本母性衛生学会
本研究の目的は、非侵襲的ヘモグロビン測定器Pronto-7を用いたヘモグロビン値測定による妊娠貧血検査の可能性について検討することである。妊婦健康診査で産婦人科外来を受診した妊婦35名を対象に、非侵襲的にSpHbを測定し、血液検査によるHbと比較した。その結果SpHbの平均値は12.0±1.2(SD)g/dl(最小9.2g/dl、最大14.8g/dl)、Hbの平均値は11.2±1.0g/dl(最小8.7g/dl、最大13.7g/dl)であった。ピアソンの相関係数は0.47であり弱い正の相関がみられた(p<0.001)。しかし、妊娠時期別では、妊娠初期の相関係数は0.54(p<0.01)、妊娠中期の相関係数は0.62と正の相関となったが(p<0.001)、妊娠末期では相関はみられなかった。本研究結果から妊娠貧血検査の可能性について判断はできなかった。よって今後はさらに対象数を増やし、条件を整えたうえで検証を進めていき、その上で妊婦健康診査時にどのような使用が可能となるか検討していく必要がある。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0388-1512
- 医中誌Web ID : 2015152829
- CiNii Articles ID : 110009901237
- CiNii Books ID : AN0022863X