2017年4月 - 2020年3月
7T MRIを用いたプラダー・ウィリ症候群における行動発達特性の脳基盤解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、プラダー・ウィリ症候群(PWS)における行動発達特性に関連した脳組織微細構造の発達異常を、当事者を対象に非侵襲的に可視化して、病態を解明することである。PWSは特徴的な行動発達特性(過食、強迫性、衝動制御障害等)を呈するが、その脳発達基盤は不明である。症候に寄与しうる脳部位において組織微細構造の成熟異常が存在するとの仮説に基づき、7T MRIを用いた脳画像解析により、脳部位特異的な成熟異常の手掛かりを探索し、PWSにおける脳の生物学的理解への貢献を目指す。
今年度は、前年度に示唆された、拡散の非ガウス分布を前提とした解析にむけて、7T MRI撮像条件パラメータの最適化から開始した。超高磁場特性への考慮と同時に撮像時間の短縮を優先的事項としたパラメータを探索したところ、代表的な指標(例;diffusion kurtosis imaging, NODDI等)による計算画像の算出ならびに患者対照間の比較が可能であることが確認できた。一方で、小児や発達障害をもつ参加者が無鎮静撮像に参加できるための環境設定と撮像手順構築は、前年度に確立した手法が継承された。これらを基に、PWS当事者と健常ボランティア各々10名以上の撮像を行った。その結果、複数の脳部位において、指標値の差異を検出可能であることが確認された。
次年度は、撮像を更に進めると同時に、PWSの脳に特徴的な差異の抽出を進める。更に、臨床特徴と照合することで行動発達特性との関連を探索する。
今年度は、前年度に示唆された、拡散の非ガウス分布を前提とした解析にむけて、7T MRI撮像条件パラメータの最適化から開始した。超高磁場特性への考慮と同時に撮像時間の短縮を優先的事項としたパラメータを探索したところ、代表的な指標(例;diffusion kurtosis imaging, NODDI等)による計算画像の算出ならびに患者対照間の比較が可能であることが確認できた。一方で、小児や発達障害をもつ参加者が無鎮静撮像に参加できるための環境設定と撮像手順構築は、前年度に確立した手法が継承された。これらを基に、PWS当事者と健常ボランティア各々10名以上の撮像を行った。その結果、複数の脳部位において、指標値の差異を検出可能であることが確認された。
次年度は、撮像を更に進めると同時に、PWSの脳に特徴的な差異の抽出を進める。更に、臨床特徴と照合することで行動発達特性との関連を探索する。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K10049
- 体系的課題番号 : JP17K10049
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
2-
第50回日本小児神経学会学術集会(Web) 2020年9月1日
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IPWSO’s International Prader-Willi Syndrome Conference 2019 2019年11月15日