1989年10月
制御棒操作ガイドシステムの開発; 制御棒引抜阻止プログラムの開発
PNC TN9410 90-022
- 開始ページ
- 36
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
高速実験炉「常陽」では,「常陽」の制御棒操作自動化を目指して,第1フェーズである制御棒操作ガイドシステム(ロッドガイダー)の開発に昭和61年度から着手した。既にその第1フェーズであるロッドガイダーは,「常陽」の全運転モード(臨界近接,系統昇温,出力上昇・下降,出力調整)において,制御棒操作時の操作量及び操作手順,並びにプラント操作のガイドを行うプログラムを開発,完成し,昭和63年9月第16サイクル原子炉運転中に検証試験を行い,実用上十分な精度で制御棒操作及びプラント操作をガイドできることを確認した。今回,第1フェーズのバックアップ機能的役割を目的として,第2フェーズの核的・熱的運転制限値を逸脱する制御棒操作に対して、計算機の出力によって制御棒の引抜を阻止する制御棒引抜阻止プログラムの開発を行った。本プログラムの検証試験は,「常陽」運転訓練用シミュレータを用いて行い,その結果,制御棒引抜阻止インタロック項目,(1)ペリオド超過:50秒未満,(2)系統昇温率:20$^{\circ}C$/h超過,(3)原子炉出口Na温度-オーバフロータンクNa温度:80$^{\circ}C$超過のいずれの項目も,ロッドガイダーからの引抜阻止信号で制御棒の引抜阻止が良好に作動することを確認し,ロッドガイダーのバックアップ機能として有効であることが分った。