2011年4月 - 2013年3月
大気中浮遊粒子状物質の次世代免疫系への影響とそのメカニズム解明に関する研究
日本学術振興会 若手研究(B) 若手研究(B)
妊娠動物に中国で採取した大気中の微小粒子 (CAPs)を投与すると、出生仔においてぜん息様病態が悪化することを明らかにしてきたが、CAPs による出生仔のぜん息用病態が悪化する詳細な影響発現機構は不明である。そこで、本研究では CAPs の胎仔期曝露により、出生仔の免疫系にどの様な影響が生じるか、明らかにすると共に、日本に飛来する黄砂による影響についても検討した。 ICR 系妊娠マウス 40 匹を用い、中国で採取した CAPsあるいは黄砂(200μg/匹)を妊娠7日目と 14 日目に気管内投与した。 10 週および 15 週における仔マウスの免疫系への影響を検討した。気管支ぜん息モデルマウスの作成のため、2 週間に 1度 OVA(200μg/匹)を 4回気管内投与し、最終曝露の翌日に解剖した。CAPs 投与により、出生仔の肺胞洗浄液中の炎症性サイトカイン・ケモカイン発現量が高くなり、ぜん息様病態の悪化に関与する知見を得た。また、黄砂の胎仔期曝露により、出生仔の炎症性サイトカイン・ケモカイン発現量及び炎症細胞数の増加が認められ、免疫系に影響が生じる可能性が示唆された。
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- 課題番号 : 23790153
- 体系的課題番号 : JP23790153