共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

ニーズアセスメントにより国際格差を是正する小児内視鏡外科プログラム開発と世界展開

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K10403
体系的課題番号
JP20K10403
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

ネパール医科大学小児外科(ネパール連邦民主共和国)およびネパール小児外科学会と共同で、我々の研究グループがこれまでに開発した内視鏡外科手術トレーニングのシミュレータのノウハウを用いて、低中所得国におけるニーズを評価し、内視鏡外科医を育成するプログラムを作成することを目的とする。
【具体的内容】ネパール小児外科医の内視鏡手術に対する意識調査およびニーズアセスメントを行った。COVID-19の影響で2020年度には現地に赴くことはできていないが、Skypeでのミーティングを重ねている。2019年度に現地で行ったハンズオンセミナーにおいて得られたニーズアセスメントのアンケートの検討を行い、現地の外科医が何を求めているか、何が障壁になり得るかを洗い出している。
【意義】世界では現在、50億人が必要な時に外科医療にアクセスできない状況であり、外傷、出産、デブリードマンの必要な感染創など、外科医療を提供できる環境では治療可能な疾患で命を落としている。外科医療の世界的な不均衡の是正は21世紀における公衆衛生の重要な目標の一つであり、Lancet Commissionは最重要必要事項として「外科医の育成」を上げている。外科医の育成は各国にとって急務であり、Global Surgeryは世界各国で盛んに研究が行われている分野に発展しているが、残念ながら日本からの報告はほとんどない。
【重要性】国際的な外科医療の地域間格差を解決するためには、外科医の育成が急務である。そのなかでも内視鏡外科手術に精通した外科医の育成は、低中所得地域がはらむ様々な問題を解決する可能性が高いと考えられる。我々の研究グループが開発した内視鏡外科トレーニングのシミュレータを用いて内視鏡外科医を育成することで、外科医療における地域間格差を是正するための一助になり得る。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K10403
ID情報
  • 課題番号 : 20K10403
  • 体系的課題番号 : JP20K10403