2020年4月 - 2023年3月
超音波ドプラ法による新しい声帯病変の良悪性診断法の確立
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
超音波ドプラ手法を利用して、声帯振動を検出しFFT解析することで、これまで声の分析では得られなかった声帯振動の異常を捉え、病変診断をおこなう新しい手法の確立を目指す研究である。
これまでおこなわれているミリ波レーダーやレーザーによる振動解析は、体表面の振動のみ解析可能であった。それに比べ、超音波を使用して振動解析をおこなう方法の優位な点として、表面の振動ではく、焦点深度を深く設定することにより、体内臓器の振動が直接検出できることだと考えた。このことを証明するため、まず、声帯に位置的に近い甲状軟骨や気管壁の振動を超音波ドプラ法で解析することからおこなった。超音波装置を使用した超音波ドプラ法によって発声時の甲状軟骨や気管壁の振動解析をおこなった結果と、同時に記録した発声を録音した後に音響分析をおこなった結果が変わらないことを確認した。この結果は、超音波ドプラ法による振動解析の優位性を確認しただけでなく、超音波ドプラ法による音声解析が音響分析に対して劣っていないことを証明するものであると考えられた。
次の研究段階では、左右の声帯振動を同時に、別々に解析する手技・道具の開発が必要となる。この機器開発や手技の確立のため、大学工学部や企業と研究の協力をおこなう方向となっていたが、コロナ渦が重なり十分なディスカッションがおこなえず、さらにコロナ患者対応も日々の業務に加わったため、研究にエフォートが割けず、研究が止まったままとなっている。
これまでおこなわれているミリ波レーダーやレーザーによる振動解析は、体表面の振動のみ解析可能であった。それに比べ、超音波を使用して振動解析をおこなう方法の優位な点として、表面の振動ではく、焦点深度を深く設定することにより、体内臓器の振動が直接検出できることだと考えた。このことを証明するため、まず、声帯に位置的に近い甲状軟骨や気管壁の振動を超音波ドプラ法で解析することからおこなった。超音波装置を使用した超音波ドプラ法によって発声時の甲状軟骨や気管壁の振動解析をおこなった結果と、同時に記録した発声を録音した後に音響分析をおこなった結果が変わらないことを確認した。この結果は、超音波ドプラ法による振動解析の優位性を確認しただけでなく、超音波ドプラ法による音声解析が音響分析に対して劣っていないことを証明するものであると考えられた。
次の研究段階では、左右の声帯振動を同時に、別々に解析する手技・道具の開発が必要となる。この機器開発や手技の確立のため、大学工学部や企業と研究の協力をおこなう方向となっていたが、コロナ渦が重なり十分なディスカッションがおこなえず、さらにコロナ患者対応も日々の業務に加わったため、研究にエフォートが割けず、研究が止まったままとなっている。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K09692
- 体系的課題番号 : JP20K09692