共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

フランスとベトナムの「国民国家」形成に関する研究―インドシナの労働政策をめぐって

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)
  • 岡田 友和

課題番号
17K13520
配分額
(総額)
1,560,000円
(直接経費)
1,200,000円
(間接経費)
360,000円

本研究の目的は、1936-38年に仏領インドシナで展開された社会政策が、フランスとベトナムの「国民国家」の形成に決定的な影響を与えたとする仮説を実証することである。研究計画の第1段階(2017年度)では、フランス本国の植民地省およびインドシナ総督府の行政史料から、植民地で行なわれた本国モデルを映し出す社会政策の計画を明らかにしようと試みた。
研究計画の第2段階(2018年度)では、その実態の解明に関する作業:具体的にはハノイ市で1936-38年頃に展開された社会住宅建設事業の全容の把握を目指し、2018年9月9日から9月18日にかけてベトナムの国家第1文書館(ハノイ市)において関連史料の調査・収集・分析の作業を行なった。同文書館に所蔵されたハノイ市行政史料群 (Fonds Mairie de la ville de Hanoi) から、ハノイ市の北東部に建設されたマダム・ブレヴィエ労働者住宅街(住宅街の計画地図および構成員とその組織)に関する史料、および南部(Bay Mau地区)で開発された新市街地に関する史料を発見できた。後者の史料は、本研究の実証を補う材料になると考える。なお、マダム・ブレヴィエ労働者住宅街については、ハノイ滞在中に実際に現地(現・Phuc Xa地区)へ赴き、1938年当時の街区建設計画地図を手がかりに、今後の研究計画で必要性が予測されるフィールド調査の可能性を探った。現存していると思われるいくつかの公共施設がその調査対象になりうると考えている。