共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2020年3月

大腿骨近位部3次元構造強度に基づく骨折リスクを基盤にした骨粗鬆症検診と診療の刷新

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K19711
体系的課題番号
JP18K19711
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

①JPOSコホート研究の参加者の内、40歳以上女性約2000人とFORMENコホート研究の参加者で、65歳以上の男性約2000人を対象に、②主要アウトカムである大腿骨近位部骨折と副次的アウトカムである全骨粗鬆症性臨床骨折と椎体骨折の発生を捉え、③Baselineの大腿骨近位部DXA画像を新たに開発された大腿骨近位部三次元構造解析ソフトウェアで解析し、大腿骨近位部各部位の海綿骨体積骨密度、皮質骨体積骨密度、平均皮質骨厚等の三次元構造指標を求め、④それによる骨折リスクの予測性能を評価する。
②の内、JPOSコホートについては20年間の追跡調査が完了しており、その間のアウトカムの発生状況を整理し、分析できたのは1753人で、大腿骨近位部骨折は40人、全骨粗鬆症性臨床骨折は230人に、椎体骨折は脊椎画像が評価できた1872人中、145人に確認された。FORMENコホートについては③が進捗しなかったため、本研究担当分については平成31年度に繰り延べている。
③は本研究の核心となる部分である。本ソフトウェアで基準としている大腿骨近位部構造モデルはフランス人から得られたQCT画像に基づいており、当初からフランス人と日本人の体格の違いが結果に影響する可能性が考えられた。そこで、JPOSコホートの中からDXAで測定された体厚の薄い者10名と厚い者10名、並びに身長の低い者10名を抽出し、その画像を同ソフトで解析する確認作業を実施した。その結果、構造モデルのパラメーターの一部に修正が必要となり、それが終わるのに時間を要した。万一、体格の小さい日本人には適用できないとなると本研究が遂行できなくなるので、研究費の返還を念頭に置き、構造モデルのパラメーターの修正が完了するまではできるだけ研究費の執行を控えるため、予定していた調査を翌年度に繰り延べることとした。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K19711
ID情報
  • 課題番号 : 18K19711
  • 体系的課題番号 : JP18K19711