2020年8月
骨粗鬆症を呈する認知症者の転倒・骨折 公表された既存データの二次分析より
理学療法群馬
- ,
- 巻
- 号
- 31
- 開始ページ
- 13
- 終了ページ
- 16
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)群馬県理学療法士会
入院中の骨粗鬆症を呈する認知症者の転倒・骨折の現状を把握し、転倒・骨折予防の示唆を得ることを目的とした。日本医療機能評価機構医療事故防止センターに登録をしている医療事故データベースを用いて、「骨粗鬆症」「認知症」「転倒」をキーワードに検索した。そして、転倒による外傷の状況(骨折の有無と部位)と、検討された再発予防策の内容を整理した。上述の検索方法で抽出された数は87件であったが、骨粗鬆症を呈する認知症者の転倒に関する報告は60件であった。今回の調査から58/60件において、転倒が起因となった骨折を認めた。転倒後の再発予防策は、全報告で立案されていたが、転倒による外傷の予防を含めて立案したものは5/60件であった。骨粗鬆症を呈する認知症者のようなハイリスクの人が転んだとしても、その被害を最小にするためのハード面(環境整備)とソフト面(対象者への声掛けやかかわり方など)のエビデンスの蓄積が望まれる。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 0917-5474
- 医中誌Web ID : 2021032611