2018年
睡眠負債〈III.社会学〉2.女性の睡眠負債
睡眠医療
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- 巻
- 12
- 号
- 3
- 開始ページ
- 319
- 終了ページ
- 324
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 記事・総説・解説・論説等(その他)
- 出版者・発行元
- エス・アールアカデミージャパン
・睡眠負債とは、睡眠不足が蓄積された状態を負債に喩えたものである。日本における睡眠時間の調査においては男性よりも女性の睡眠時間の方が短く、国際的な調査においても日本人女性の睡眠時間は世界で最も短い。・月経に関連して眠気が増加することがわかってきており、また妊娠期には夜間睡眠が分断される例も多いが、これらのメカニズムは明らかになっていない。更年期の女性は主観的な睡眠の質の低下を訴えるが、睡眠ポリグラフ検査(PSG)などの客観的睡眠尺度では異常がみられないことが多い。また女性は、家事負担も睡眠不足の原因となっている可能性が高い。・睡眠負債は様々な身体・精神疾患の原因となり得るが、短時間睡眠における死亡リスクは女性の方が低い。・睡眠負債は疾患の原因のみならず、肌の老化促進や外見的な魅力の低下にもつながる。男性・女性とも十分な睡眠時間を確保できる社会システムの構築、およびその前提となる社会全体の考え方を変えていくことが必要である。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1882-2096
- 医中誌Web ID : 2019007046
- J-Global ID : 201802275825278219
- CiNii Articles ID : 40021695199
- CiNii Books ID : AA1229625X
- CiNii Research ID : 1524232505862556288