基本情報

所属
新潟大学 脳研究所 ブレインヘルス分野 教授
学位
医学博士(2000年3月 新潟大学)

研究者番号
20372469
J-GLOBAL ID
201801004313952871
researchmap会員ID
B000305963

外部リンク

抗アミロイドβ抗体薬レカネマブ/ドナネマブが実臨床に導入され、わが国の認知症診療は新たなステージをむかえている。臨床症候と形態画像に立脚した臨床診断を基盤に、脳内病変を反映するバイオマーカーが診断プロセスに積極的に取り入れられている。治療面では、原因分子に直接作用する分子標的薬が認知症に対する治療開発の中心となっている。このようなパラダイムシフトを先導すべく、当研究室では認知症医療のイノベーションを実現する研究開発に取り組んでいる。私たちの研究室は、バイオマーカー開発とゲノム研究を二つの柱としている。

 認知症コホート研究で収集した血液や脳脊髄液を用い、発症前から症候期に至る連続的な脳内病変の進展をバイオマーカーにより明らかにしてきた。アルツハイマー病を生物学的に規定するアミロイドβやリン酸化タウの測定は、臨床診断の精度を著しく向上し、診断基準に組み入れられてきた。また、神経フィラメント軽鎖、GFAP、αシヌクレインを測定することにより、随伴する病態の階層化が可能となっている。今後、認知症診断において重要な役割をはたす血液バイオマーカーの開発に注力し、優れた技術を有する国内企業と共同研究を進めている。

 またゲノム情報に基づいた認知症の理解を推進するために、私たちは、国内最大規模の認知症ゲノムリソースを構築した。次世代シークエンサーを用いた全ゲノム/エクソーム解析を行い、日本人に特有な遺伝的リスクを見いだしている。多遺伝子(ポリジェニック)効果が日本人アルツハイマー病の発症に関与していることを見いだし、認知症リスクを予想するツールとして発展させることを目指している。さらに認知症のクリニカルシークエンスや薬理遺伝学的なAPOE検査の臨床実装化を推進し、認知症に対するゲノム医療を実現させたいと考えている。

 認知症研究を取り巻く環境は時代とともに変化していくが、よりよい認知症医療に貢献するというミッションを忘れずに、日々の研究を着実に進めていきたい。


学歴

  2

論文

  368

MISC

  423

共同研究・競争的資金等の研究課題

  40

産業財産権

  15